ビルを読む

社員が若い会社が集まるビルはどこ? 有価証券報告書の平均年齢と勤続年数でビルを比べました

2026-10-21 RIACHU編集部

「若い会社が多いビル」と「ベテランの多い会社が集まるビル」は、本当に分かれているのでしょうか。有価証券報告書に書かれている 社員の平均年齢 と 平均勤続年数 を使って、東京のビルを比べました(2026年10月21日時点)。

たとえるなら、ビルを「学校」、入っている会社を「クラス」とみて、クラスごとの平均年齢を並べ、その学校のまん中の値をとるやり方です。1つの会社だけ極端でも、まん中の値(中央値)ならあまり引っぱられません。

どうやって比べたか

  • 対象は、平均年齢がわかる会社が 4社以上 入っているビル12棟です。
  • 会社ごとの平均年齢・平均勤続年数は、各社の有価証券報告書「従業員の状況」(提出会社単体)の数字です。
  • ビルの値は、入っている会社の数字の 中央値 です。
  • 比べるための目安として、RIACHU に数字がある176社全体の中央値は、平均年齢39.7歳、平均勤続年数10.9年でした。

平均年齢が若いビル

ビル平均年齢の中央値平均勤続年数の中央値数えた会社
麻布台ヒルズ森JPタワー33.7歳3.3年9社
恵比寿ガーデンプレイスタワー34.5歳4.4年7社
住友不動産六本木グランドタワー35.5歳4.5年5社
渋谷スクランブルスクエア37.8歳6.3年4社
六本木ヒルズ森タワー39.1歳5.4年4社

いちばん若かったのは麻布台ヒルズ森JPタワーです。数えた9社のうち、ボードルア(28.0歳)、フォースタートアップス(30.4歳)、ベイカレント(31.3歳)と、平均年齢が30歳前後の会社が並びます。いちばん上の GO でも38.4歳でした。

2位の恵比寿ガーデンプレイスタワーは、ウォンテッドリーと情報戦略テクノロジー(どちらも32.3歳)など若い会社が多い一方で、日油(42.9歳)や日機装(43.2歳)のような歴史の長いメーカーも入っています。若い会社とベテランの会社が同じビルにいる、まぜこぜのビルです。

上位3棟は、どれもグロース市場の会社が多いビルでもあります(グロース市場の会社はどのビルにいる?)。

平均勤続年数が長いビル

ビル平均勤続年数の中央値平均年齢の中央値数えた会社
東京汐留ビルディング14.7年40.7歳7社
ThinkPark Tower14.6年43.5歳5社
東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー14.4年39.3歳4社
品川インターシティA棟13.3年40.0歳4社
msb Tamachi 田町ステーションタワーN12.0年40.1歳6社

東京汐留ビルディングには、ピーエス・コンストラクション(19.0年)、安藤・間(17.2年)、レゾナック・ホールディングス(16.2年)など、建設や素材の会社が入っています。大崎の ThinkPark Tower は、平均年齢の中央値が43.5歳で、12棟の中でいちばん高くなりました。明電舎(18.8年)、バルカー(17.7年)と、長く勤める人が多いメーカーが中心です。

注意したいところ:持株会社は勤続年数が短く出ることがある

汐留シティセンターは、平均年齢の中央値が42.5歳と高めなのに、勤続年数の中央値は3.1年と短く出ました。たとえば ANAホールディングスは、平均年齢46.2歳に対して平均勤続年数は2.9年です。

有価証券報告書の数字は「提出会社単体」なので、グループの会社から移ってきた人が多い持株会社などでは、勤続年数が短く出ることがあります。年齢と勤続年数は、セットで見るのがおすすめです。

まとめ

  • 社員の平均年齢がいちばん若いビルは麻布台ヒルズ森JPタワー(中央値33.7歳)。恵比寿ガーデンプレイスタワー、住友不動産六本木グランドタワーが続きます。
  • 勤続年数が長い会社が集まるのは、東京汐留ビルディング、ThinkPark Tower、東京ミッドタウン八重洲。
  • 持株会社の数字は、勤続年数が短く出ることがあるので注意が必要です。

データについて

  • 入居企業:各社の有価証券報告書(EDINET)の本店所在地、各社の公式サイトの会社概要・拠点ページ。RIACHU で確認できた会社だけで、そのビルのすべての入居企業ではありません。
  • 平均年齢・平均勤続年数:各社の有価証券報告書「従業員の状況」(提出会社単体)。年収JP(nensyu-jp.com)の収録データを使っています。数字がない会社は計算に入れていません。
  • 中央値は、小数第2位を四捨五入しています。