オフィスの天井高は何mmがふつう? 公表されている187棟の数字で比べました
2026-10-21 RIACHU編集部
オフィスの募集情報には、かならず「天井高 2,800mm」「OAフロア 100mm」「床荷重 500kg/㎡」といった数字が並びます。でも、その数字が高いのか低いのかは、くらべる相手がいないとわかりません。
そこで、RIACHU のビルのページに載っている数字を集計しました。対象は、天井高がわかる 187棟(東京145棟・大阪18棟・名古屋11棟・福岡6棟・横浜5棟・京都1棟・神戸1棟)です。数字はどれも、三菱地所・三井不動産・住友不動産などビルの持ち主が公表している物件概要からとっています。1棟ずつの出典は、各ビルのページに載せています。
天井高:いちばん多いのは2,800mm
187棟のうち 74棟が2,800mm で、ほかの数字を大きく引き離しました。中央値も2,800mm。2,800mm以上のビルは108棟で、全体の半分を超えます。
| 竣工した年代 | 棟数 | 天井高の中央値 | いちばん低い | いちばん高い |
|---|---|---|---|---|
| 1959年まで | 5棟 | 2,650mm | 2,600mm | 2,950mm |
| 1960年代 | 9棟 | 2,600mm | 2,400mm | 2,650mm |
| 1970年代 | 9棟 | 2,550mm | 2,400mm | 2,655mm |
| 1980年代 | 18棟 | 2,525mm | 2,450mm | 2,590mm |
| 1990年代 | 23棟 | 2,650mm | 2,500mm | 2,800mm |
| 2000年代 | 51棟 | 2,800mm | 2,600mm | 3,000mm |
| 2010年代 | 46棟 | 2,800mm | 2,700mm | 3,000mm |
| 2020年代 | 26棟 | 2,800mm | 2,400mm | 3,385mm |
1980年代までのビルは2,500mm台が中心で、2000年代に入ってから2,800mmが当たり前になりました。1960〜80年代のビルは、2000年代以降のビルより200〜300mmほど低いことになります。
一方で、戦前・戦後すぐのビルは意外に高めです。たとえば1928年竣工の日証館は、基準階の天井高が2,700mm(1階は3,000mm)あります。
天井がとくに高いビル
| ビル | 竣工 | 天井高 |
|---|---|---|
| CIRCLES御茶ノ水 | 2022年 | 3,385mm |
| CIRCLES日本橋浜町 | 2024年 | 3,285mm |
| Otemachi One タワー | 2020年 | 3,000mm |
| 室町古河三井ビルディング | 2014年 | 3,000mm |
| 住友不動産新宿セントラルパークタワー | 2019年 | 3,000mm |
上の2棟は、三菱地所の中規模オフィス「CIRCLES」のシリーズです。延床面積が2,000〜3,000㎡ほどの小さめのビルでも、天井を高くとっています。ただし同じシリーズでも、CIRCLES西新宿(2022年)はOAフロアを敷いたあとの天井高が2,400mmと公表されていて、シリーズだから高いとは限りません。
天井が低めのビル
新橋駅前ビル1号館(1966年)と大和証券池袋ビル(1977年)が2,400mm。日本橋室町四丁目ビル(1988年)と三井花桐ビル(1987年)が2,450mmです。
OAフロア:2000年代から100mmがふつうに
OAフロアは、床を少し上げて、その下に電源やLANの配線を通すしくみです。高さがわかる94棟では、100mmが41棟でいちばん多く、50mmが21棟、150mmが14棟でした。
年代ごとの中央値は、1960〜80年代が50mm、1990年代が65mm、2000年代以降が100mm。新しいビルほど、床下の高さを大きくとっています。1フロアが約1,128坪あるOtemachi One タワーは150mmです。
床荷重:300kgか500kgか
床荷重は、床1㎡あたりにどれだけの重さを載せられるかの数字です。数字がわかる34棟では、300kg/㎡が18棟、500kg/㎡が15棟でした。
1980年代までのビルはほぼすべて300kg/㎡で、2000年代・2010年代のビルはすべて500kg/㎡。たとえば丸の内ビルディング(2002年)、汐留住友ビル(2004年)、住友不動産新宿セントラルパークタワー(2019年)が500kg/㎡です。書庫や金庫、大きな機械を置く会社は、この数字を先に確かめておくと安心です。
募集情報を見るときのポイント
- 天井高は「どこからどこまで」かを確かめる:「OAフロア設置後」の数字なのか、床(スラブ)からの数字なのかで、100mm以上変わることがあります。CIRCLESのように「OAフロア設置後の天井高」と書いてあれば、実際に見える高さに近い数字です。
- 2,800mmを目安にする:今回の187棟では、2000年代以降のビルの中央値が2,800mmでした。2,500mm台なら、1980年代ごろまでの水準です。
- 古いビルでも数字は確かめる:日証館のように、戦前のビルでも天井が高いことがあります。
それぞれのビルの数字と出典は、ビルのページで見られます。
データについて
- 天井高・OAフロア・床荷重:RIACHU のビル図鑑に載っている、各ビルの持ち主・管理会社が公表している物件概要の数字(三菱地所 オフィス情報、三井不動産 オフィスビル検索、住友不動産 賃貸オフィス など)。
- 1つのビルで数字が2つ以上あるとき(基準階と1階など)は、基準階の数字を使っています。
- RIACHU に数字が載っているビルだけの集計で、日本のオフィスビル全体の平均ではありません。