東京のオフィス街8か所、入っている会社はどう違う? 入居が確認できた617社で比べました
2026-10-21 RIACHU編集部
「丸の内は金融、渋谷はIT」とよく言われます。本当にそうなのか、RIACHU が集めている「入居が確認できた企業」のデータで確かめました。
対象は、東京の8つのオフィス街にあるビル 142棟 と、そこに入居が確認できた会社 617社 です(2つ以上のまちに拠点がある会社は、それぞれのまちで数えています)(2026年10月21日時点)。「入居が確認できた」とは、その会社の有価証券報告書の本店所在地、または公式サイトの会社概要・拠点ページに、そのビルの住所やビル名が書かれていることを指します。1社ずつの出典は、各ビルのページに載せています。
8つのオフィス街をひとつの表で
| オフィス街 | ビル | 入居が確認できた会社 | 有報を出している会社 | 平均年間給与の中央値 | 多い業種 |
|---|---|---|---|---|---|
| 丸の内・大手町 | 40棟 | 163社 | 95社 | 852万円 | 金融・保険、建設・不動産、化学・素材 |
| 日本橋・八重洲・京橋 | 23棟 | 85社 | 35社 | 838万円 | 金融・保険、化学・素材、医薬品 |
| 有楽町・日比谷・内幸町 | 8棟 | 29社 | 15社 | 818万円 | 情報・通信、建設・不動産 |
| 豊洲・有明 | 7棟 | 27社 | 8社 | 770万円 | 情報・通信 |
| 六本木・虎ノ門・赤坂 | 23棟 | 135社 | 80社 | 723万円 | 情報・通信、人材・教育 |
| 品川・大崎 | 15棟 | 63社 | 44社 | 719万円 | 情報・通信、化学・素材、電機・精密 |
| 渋谷 | 9棟 | 40社 | 32社 | 662万円 | 情報・通信、マスコミ・広告、人材・教育 |
| 西新宿 | 17棟 | 83社 | 57社 | 626万円 | 情報・通信、建設・不動産、人材・教育 |
- 平均年間給与は、各社の有価証券報告書「従業員の状況」に書かれた提出会社単体の数字です。グループ会社の社員は含みません。有報を出していない会社は計算に入れていません。
- 業種は、業種がわかる会社だけで数えています。
- RIACHU が入居を確認できた会社だけの集計なので、そのまちに入っているすべての会社ではありません。
丸の内・大手町:金融・不動産・素材の本社が並ぶ
業種がわかる104社のうち、いちばん多いのは金融・保険の18社。次いで建設・不動産15社、化学・素材14社と続きます。社員数(提出会社単体)が多いのは、三菱重工業(22,347人)、野村総合研究所(7,982人)、三菱マテリアル(5,084人)、住友商事(4,938人)など。
入居が確認できた会社がいちばん多いのは、東京駅のすぐ前のグラントウキョウ ノースタワーとJPタワーで、それぞれ11社です。丸の内ビルディングが7社で続きます。
平均年間給与の中央値は852万円で、8つのまちでいちばん高くなりました。
日本橋・八重洲・京橋:化学と製薬の「本社街」
金融・保険と化学・素材が9社ずつ並び、医薬品が5社で続きます。住友化学(6,669人)、TDK(6,573人)、三井化学(5,198人)、東ソー(4,002人)と、素材メーカーの本社がそろっているのが特徴です。
東京ミッドタウン八重洲と日本橋三井タワーが9社ずつ、日本橋室町三井タワーが7社。
六本木・虎ノ門・赤坂:IT企業がいちばん集まるまち
業種がわかる88社のうち、情報・通信が 44社。ちょうど半分です。8つのまちの中で、IT企業の数も割合もいちばん大きくなりました。
住友不動産六本木グランドタワーは16社で、今回の8つのまちの中でもっとも多くの会社の入居が確認できたビルです。アーク森ビルと麻布台ヒルズ森JPタワーが13社、六本木ヒルズ森タワーが12社で続きます。
渋谷:会社の数は少なめでも、ITの割合が高い
入居が確認できたのは9棟・40社と小さめですが、業種がわかる33社のうち15社が情報・通信です。ディー・エヌ・エー(1,400人)、MIXI(1,316人)、GMOペパボ(307人)など、ネットサービスの会社が目立ちます。
渋谷サクラステージ SHIBUYAタワー、セルリアンタワー、渋谷スクランブルスクエアが7社ずつ。
西新宿:ITと不動産、人材の会社が同じ超高層に
情報・通信17社、建設・不動産14社、人材・教育8社。新宿アイランドタワーが11社、東京オペラシティビルが10社でで続きます。
平均年間給与の中央値は626万円で、8つのまちでいちばん低くなりました。社員数(提出会社単体)が多いのは、セントラル警備保障(3,995人)、住友不動産(2,021人)、エン(2,014人)などです。
品川・大崎、有楽町・日比谷、豊洲・有明
- 品川・大崎:情報・通信が14社でいちばん多く、LIXIL(14,930人)、住友重機械工業(4,400人)、明電舎(3,975人)といったメーカーの本社もあります。品川シーズンテラスとNBF品川タワーが7社ずつ。
- 有楽町・日比谷・内幸町:8棟・29社。双日(2,049人)、サンゲツ(1,345人)、川崎汽船(962人)など。東京ミッドタウン日比谷 日比谷三井タワーが6社。
- 豊洲・有明:7棟・27社。豊洲フォレシアと豊洲センタービルが7社ずつ。有報を出している会社は8社と少なめです。
まとめ
- 「丸の内は金融」はおおむね当たっていました。ただし、化学・素材や建設・不動産の本社も同じくらい多く、金融だけのまちではありません。
- 「IT企業のまち」は、渋谷よりも 六本木・虎ノ門・赤坂 のほうが数では大きく出ました。渋谷は会社の数が少ないぶん、ITの割合の高さが目立ちます。
- 平均年間給与の中央値は、丸の内・大手町の852万円から西新宿の626万円まで、200万円以上の差がありました。
それぞれのビルにどんな会社が入っているかは、ビルのページで1社ずつ出典つきで見られます。
データについて
- 入居企業:各社の有価証券報告書(EDINET)の本店所在地、各社の公式サイトの会社概要・拠点ページ。RIACHU で確認できた会社だけで、すべての入居企業ではありません。
- 平均年間給与・社員数:各社の有価証券報告書「従業員の状況」(提出会社単体)。年収JP(nensyu-jp.com)の収録データを使っています。
- 業種:RIACHU の分類です。
- まちの範囲:丸の内・大手町=千代田区丸の内・大手町、有楽町・日比谷・内幸町=千代田区有楽町・内幸町、日本橋・八重洲・京橋=中央区日本橋・八重洲・京橋、西新宿=新宿区西新宿、渋谷=渋谷区渋谷・道玄坂・桜丘町・宇田川町・神南・南平台町、六本木・虎ノ門・赤坂=港区六本木・虎ノ門・赤坂・麻布台、品川・大崎=港区港南と品川区大崎・北品川・東品川・西品川、豊洲・有明=江東区豊洲・有明。